結局、4つのIntel X25-M 160GBのうち1つはICacheに回して、残りの3つをL2ARCにすることにしました。1つをICacheに回すだけで70%強のヒット率を確保できること、もう1つ加えてもヒット率が5%しか向上しないことと、容量が少なすぎるとL2ARCのヒット率が下がりすぎることから、この構成にしました。
下のグラフは1週間のキャッシュヒット率です。先週の金曜日の夜に10GbEのインターフェイスカードを増設した際に再起動したので、L2ARCのヒット率が一度ゼロに落ちました。そのため平均が少し低めに出ていますが、L2ARCの平均ヒット率は50%といったところです。ICacheはその1/3の容量で72%という数字を示しています。
同じ期間のディスクアレイの負荷が下のグラフです。金曜日の再起動直後に一時的に負荷が上がっていますが、高々50%でとどまっているのがわかります。ICacheなしでは100%に達しますし、応答時間も100msを大きく超えます。
下が同じ期間の4つのSSDの合計スループットです。金曜日にL2ARCが消えてざっくり減っています。L2ARCがかなりのスループットを担っていることがわかります。
ヒット率が72%とはいえICacheに載っているコンテンツの多くはARCにも載っているので、平常時はそれほど大きな戦力にはなりません。しかし、ARCとL2ARCが空になる起動直後はその存在は重要です。まあICacheなしでも、5時間ぐらい我慢すれば負荷は50%以下に下がりますけど。
ICacheとARCが同じコンテンツを持つのは無駄に見えますが、ICacheはARCの助けなしにftp.jaist.ac.jpの72%の負荷を担うことはできません。s10u8からデータセットごとにARCとL2ARCの対象を制御できるようになったので、出力が1Gbpsを超えていないときに、ICacheをARCの対象から外してみたところ負荷に耐えられませんでした。
ICacheのメタデータをARCの対象に加えてもだめで、もう1本SSDを加えて負荷をバランスさせてもだめでした。帯域的には足りているはずなんですけどね。というわけでARCの対象に戻しましたが、L2ARCの対象にする必要はないので外してあります。
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